こんにちは。堀江和真です。ボクは絵を描いたり、作品をつくりながら、毎日を過ごしています。このブログでは、そんな日々で感じた事や起こったことを、のんびり綴っています。
さてさて、この前の日曜日は行きたかった安西水丸さんの個展を見に行ってきました。蘆花公園駅近く、世田谷文学館にて開催中である。
交通手段は、最近お気に入りの自転車。今回はゆっくり休憩しながらいって3時間ほどの道のりだった。思えば、4月に蘆花公園より手前の国領までの道を自転車で走ったことで、けっこう感動していたボクだけど、なんとなく感動も薄れて、もっと遠くに行きたいなーとぼんやり考える日々だ。
安西水丸さんの話しに戻ろう。この方、何年か前に残念なことにお亡くなりになってしまったのだが、日本を代表するイラストレーターであると、ボクは思う。村上春樹の本の表紙やイラストがボクとしては馴染みが深い。
村上春樹に青春時代をどっぷり浸かってしまったボクは、万年気分は曇天がカッコいいと思いこんでしまい、なんだかパッとしない毎日を送っていたなぁと今にして思う。そんなときにみる安西さんのイラストは一服の清涼剤のごとき、さわやかさがあった。
極端に単純化されたキッチュな置物たちが組み合わさった作品たちは、今みても、他のだれとも違う味わいがある。
そんなわけで是非、安西さんの原画はみておきたかった。原画をみるのはこれがはじめて。いくつかの技法はあるものの、一番目を引いたのは、パントーン社のカラートーンを多用したスタイルである。これは、原画ならではの美しさがあった。印刷されたものが完成品であるイラストだけど、カラートーンの独特の透明感は、味わい深かったな。
会場の中をぐるぐる巡りながら、1時間ほど作品をみてまわった。
安西さんの私服も展示されていて、これも良かった。彼はお洒落さんとしても有名で、雑誌などでみて、いいなぁと思っていたから、みれて嬉しかった。
会場で買った画集は、そのあともパラパラめくって、楽しんでいる。体系的にとらえたりするつもりはなく、ただ眺めている。...これが飽きない。
堀江和真
さて、今日はよく近所で見かける、何学年か上の先輩についてちょっと書いてみようかな。
その先輩は、いつも大抵自転車を漕いでいる。普通のママチャリを漕いでて、いつも坊主頭で、いつも少し大きめのアースカラーのくたびれた服を着てて、ひょろっとしてて、そんで、いつも自転車漕いでる。
ボクが小学生の頃から、よく見かける先輩で、昔はそれほど、気にならなかったが、成人してからは、少し気になる存在となってきていた。
多分仕事とかしてなくて、いつも自転車を漕いてる。朝から晩まであてどなく漕いでいるのだと、思っている。多分、少しだけ知的障害があるのかもしれない。よく、わからないけど。一応言っておくけど、これは真実ではないと思う。ボクが作り出した一種のファンタジーの可能性が非常に高い。
彼をみて、自由だなと感じることもあれば、窮屈だなと感じることもある。自転車を漕いでいる姿をみていると、なぜかいつもビートルズのフリー アズ ア バードが頭の中に流れる。この曲ってなんだか、ちょっぴり悲しい。ありもしない解放感を歌ってるみたいで。
まぁとにかく、先輩は、今日も近所のどこかを自転車で走っていることだろう。ボクは美術なんていうヘンテコな世界で迷子になってる。
似たもの同士だなと、ボクは一方的に思っている。
さてはて...さて.....はて?
堀江和真