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bankart temporary

2020年06月21日
こんにちは。このブログは作家である堀江和真が日々、絵を描いたり、造形作品をつくったり、できあがった作品を発表したりしながら、毎日を過ごしていくなかで、思ったことや感じたことを、ゆるーく書いています。ホームページのアートワークの欄では、ボクの作品もアップロードしています。是非ごらんください。

 さて、久しぶりに、作家活動について、書いてみようかな。ボクは最近、スケジュールの合間をぬって、横浜、馬車道にあるbankart temporaryに通っている。ここの三階にスペースをかり、制作をさせてもらっている。bankartのプロジェクトに参加するのは4回目だが、今回は建築家の足立真輝くんと一緒にスタジオインをすることにした。期間は6月のあたまから、8月のあたままでと今のところなっている。

 ちょっと経緯を書いてみよう。ボクと足立くんは、昨年の冬に会い、やはりbankart主催のレジデンスで仲良くなった。この時期、もう一人仲良くなった人物がいる。似て非ワークスというアートプロジェクトをやっている稲吉稔さんだ。彼は横浜を拠点にさまざまなワークショップやインスタレーションを発表しており、活動拠点の一つとして、古い元運送業の会社であった建物を所有している。稲吉さんとも相通ずるものがあり、一緒に何かやりたいねということで、昨年から少しずつ話しをしてきた。

 今回、bankartでのスタジオインのお話を聞いたとき、ボクが考えたのは、稲吉さんのスペースで手付かずのままあった場所をリノベーションし、何か面白いことができないかということだった。大まかな構想は稲吉さんがもっていたもので、ボクは前から賛同していたが、この時期、コロナで2020年はもう何もできないかもという時に、このプランに集中して、何か面白いことはできないか?というのが、ボクの脳裏をよぎった。稲吉さんは、リノベーションのプロでもあるから、内装はお手の物だからその点において素晴らしいとして、このプランには、もう一枚、いるといないでは、全然違うカードがあった。それが建築士ってわけ。ボクはほとんど説明もなしに足立くんと一緒にbankartに行って、スペースをかり、後でこんなのを考えているから、手伝ってほしいと伝えた。稲吉さんにも、こういうプランで企画を通したから、何かやりましょう。という滅茶苦茶なやりくちで、現在に至る。ボクの役割はど素人丸出しで、あれやこれや好き勝手なことを言ったりすることくらいだろうか。これには二人も辟易としていることだろうが、時にはこんなふうにペースをぐちゃぐちゃにかき乱して、根拠のない与太話を楽しそうに話すボクのようなのも必要なのではないかと思う。この点においては、ボクはある意味理想的なアーティストなのではないだろうか?
 
 はてさて、どうなることやら?である。でも、だんだんワクワクしてきている。

 bankartでは、もちろん、自身の作品もつくっている。リノベーションしたての空間で展示する作品だと勝手にきめて、つくっている。

 やれやれ、年々我儘になっていく自分自身にも辟易としながら、なんとか毎日過ごしているが。

 まぁ、なんでもいいけど、おもちろく(面白く)生きていきたいよね。それだけ。



堀江和真

警察とボク

2020年06月18日
こんにちは。このブログは作家である堀江和真が日々、絵を描いたり、造形作品をつくったり、できあがった作品を発表したりしながら、毎日を過ごしていくなかで、思ったことや感じたことを、ゆるーく書いています。ホームページのアートワークの欄では、ボクの作品もアップロードしています。是非ごらんください。

 さて、今日は警察について。アーティストと警察っていうと、割と法の穴をかいくぐり表現の可能性を模索するアーティストと、それを取り締まる警察との、スリリングな知的闘いを連想する方も多いかもしれない。でも、残念ながら、今回のボクの話はそんなんじゃない。残念なことに。

 ボクは警察に恨みがあるわけじゃあない。けれど、彼らとのやりとりは大旨、ボクを不愉快にさせる。たぶん、みなさんも、そうかもしれないな。よくわからないけども。

ここにちょっとだけ、思い出を書いてみようかな。

 大学の頃、原付を手に入れたばかりのボクはさっそく、警察に声をかけられ、盗難車でないかと伺われ、いくら違うと言っても、とりあってもらえず、結局は警察のナンバーの控え間違えで、無罪になったが、ボクはなんとなくモヤモヤした。

 しばらくして、夏休みに原付に乗ってたら、一通を逆走してしまい、警察につかまった。一通に入る前に指導してくれればいいのに、間違って入ってくるのを隠れて待ち伏せしてて、罰金をとっていたのだ。ボクはそれをかつあげと一緒と言ったら、めちゃくちゃ怒られた。

 あるときは、歯医者に行くときに街に何気なく自転車をとめておいたら、またも罰金になってしまい、お金を払いに警察にいくと、おっちゃんの警察官に、「おっ、これ、おれがきったやつだ。お前どうせ、パチンコやってたんだろー。」と言われ、いや歯医者に行ったんだと伝えたら、「なら、きるのよしゃよかったな。」と笑われた。笑えなかった。

 また、あるときは、自転車の盗難だと思われ、呼び止められたが、言葉の通じない外人のふりをして、やりすごそうとしたら、またすごい怒られた。自転車は、もちろんボクのだった。

 社会人になってからは、なんとなく警察が嫌いで苦手だったボクだが、あるとき、自分が働いているお店に万引き犯だと言って初老の男性を連れてきた。最初、ボクがなんか悪いことをしたのだと疑って警察がきたのかと思い、おどおどしていると、なんか悪いことやったんですか?と真顔で言われ、よりおどおどした。

 最近では、免許の更新の際、洋服を整えようとしたらまってもらえず、そのまま更新写真となってしまった。

 このブログにも以前書いたが、自分の本を誤って図書館の返却ポストに入れてしまうということがあったんだけど、図書館に昨日やっと問合せしたところ、警察に届けられており、係員の方から落とし物番号と図書館から警察に届けた日付などを教えてもらった。そのあとすぐに警察に問い合わせたが、本人のものだという証拠が不十分だということで、結局返してもらえなかった。この本は今月24日に処分するとのこと。

 警察官の方々はたぶん、真面目に職務を全うしているだけなのは、わかっている。悪いのは、このボクなのは明白なのだろう。いちいち気分を害す偏屈な小市民であるボクがいけなくて、つねにヘコヘコして、警察が来たら、ははぁーってな具合に平伏すべきなのだろう。
 
 あーぁ、でもさ、なんか、良い思い出もくださいよ。正直一個もないや。

作家の行く末

2020年06月08日

 こんにちは。堀江和真です。ボクは絵を描いたり、造形物をつくったりしています。

 さて、今日はアーティストの行く末について、一席。一席ってこの使い方でいいんかな?

 この前、友人のアーティスト夫婦が千葉県に引っ越したんだけど、これが田んぼと里山ばかりのえらいのどかなところで、それだけでも心惹かれるんだけど、なんとお家の横に美術館があってそれも一緒にかりたんだっていうから、驚いた。コレクションされている作家さんは一人の方のもので、調べたら、けっこう有名な作家さんのものであるのがわかった。お家と美術館のオーナーのおばあさんは老人ホームにおり、作品の管理が、いまやできないのだとか。

 引越しにともなう作業の手伝いもかねて、この美術館もみせてもらうことにした。土曜日の仕事を終えて、電車で2時間半、着いたのは、夜の19時くらい。引越し祝いに持っていった焼酎をさっさと開けて、ぐびぐびとのみながら、美術館と作品もみせてもらった。率直な感想を言うと、作品はとてもよかった。でも、雨漏りや湿気の為の破損はもはや致命的なものに思われた。この作家さん、あえて名前はあげないが、ほんの10年前まではけっこうブイブイ言わせていた方で、今だって、有名の部類に入るだろう。ご本人はだいぶお歳をめしているようだけど、まだご存命のようだ。

 ボクは思った。「こんなものか!?」と。精一杯やって、世の中に爪痕を残したと思っていた作家の作品がじりじりと朽ちるのをまっている。なんだか、かなしくなっちまったよ。

 たとえば、ボクがこれから活躍したとしても、やはり同じ運命で、作品はどんどん消滅していくとしたならと考えると虚しさがとめどもなくあふれた。

 ボクがもし活躍したとして、そのためにいったいいくつものことを犠牲にすることだろう。
 
 その夜、ボクの酒は止まることはなく、翌日はまったく動けず引越しの手伝いはほとんどできなかった。迷惑なヤロウである。

 あーぁ。もうちょっとなんとかならないだろうか?オイラの人生。




堀江和真