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ウズウズ

2021年04月16日
こんにちは。堀江和真です。ボクは絵を描いたり、作品をつくりながら、毎日を過ごしています。このブログでは、そんな日々で感じた事や起こったことを、のんびり綴っています。

 さて...春である。春ってなんか新しいことやりたいよなぁーと思うのが人間の性ではなかろうか?

 でも、コロナはまだまだ活発に動き周っている。

 いや、だから新しい事を始められないというわけではない。しかし、できることは限られてくる。

 最近はいくつかアートプロジェクトを始動したいのだけど〜というような声を聞いている。みんなだって、ウズウズしているんだね。

 プロジェクトを始めるのには、適してはいない。いないが...オンラインミーティングくらいはできるよね。というような状態。

 ...が、またすぐにでも緊急事態宣言が発動か?という状況で具体的な取り決めはかなり慎重にならざるを得ない。

 さて...でも...いや、しかし...が...

 堂々巡りの日々。




堀江和真

ミャンマー

2021年04月13日
 こんにちは。堀江和真です。ボクは絵を描いたり、作品をつくりながら、毎日を過ごしています。このブログでは、そんな日々で感じた事や起こったことを、のんびり綴っています。

 さて、今日はミャンマーにいる友人について。周知のとおり。ミャンマーは今、クーデターのようなこと?が起こって大変なことになっている。まぁ、あまり詳しくないボクがこれについて、語るのは野暮というものだろうから、これについてはあまり触れないでおく。

 友人とのこと...話はかれこれ、6、7年前になるだろうか?

 ボクが会社員をやっていたころ。そのころ、ボクは新宿駅の中にあるデパートの食品フロアで働いていた。ベーグルの専門店の販売員をしていたのである。毎日毎日、ベーグルをよりたくさん売るにはどうやったら良いか考える日々であった。

 そのフロアには成城石井という、ちょっと高級な食品店があったり、ケーキ屋さんをベースにしたカフェ。アジア料理のレストランなどもあった。

 ある時の昼休み。デパートのスタッフ用の食堂でぼんやりと食事をしているボクのところに、相席をしていいかね?と問いかけてきた男性がいた。同じフロアにあるアジア系料理のお店のスタッフだった。みると、どこの国だかわからないけれど、アジア系の外国の人といった感じの風貌の方で、ボクの方では、とくに断る理由もないので、どうぞと言って、前の席を進めた。

 それが、彼との出会いだった。彼はミャンマーから来たのだと言った。そして、お茶目な顔をして「密入国してきたんだ」と話した。ボクの方では、何かの冗談なのかなと思い、軽く受け流したけれど、彼の話をもう少し聞いてみたいなと思った。

 それから、彼の冒険譚がはじまった。かなり要約していうと、ミャンマーで一生懸命働いたお金を元手にシンガポールに働きに出たが、そこでどうにもならない不当労働を強いられた。その際パスポートも取り上げられてしまったらしい。そこで、闇の密入国の案内人になけなしのお金を払って、日本に船で入国してきた。それから無一文からアルバイトを見つけ、こそこそと働いていたらしい。しかし、やがて警察に見つかってしまう。万事休すというタイミングで、当時つきあっていた日本人の彼女と、その場で、結婚することで、日本にとどまることができた。

 というような話。ボクはびっくりして、その話にききいってしまい、なんだかすごい人が同じフロアに働いているんだなと感じた。

 それから、ボクと彼は顔を合わせるたびに、挨拶をして小話をするようになった。

 ボクが会社をやめて、子どもたちに工作を教える教室を開くぞと意思がいよいよ固まった頃、彼はいよいよ、ミャンマーに帰るのだと教えてくれた。日本で貯めたお金を元手に民宿とレストランを合わせたような場所をつくるのだと言った。日本人の奥さんも一緒に行くのだと言っていた。

 ボクが、いつか行きたいなと伝えると、住所をメモして渡してくれた。

 今、彼はどうしているんだろうか?まじめに一生懸命、歯をくいしばって、それでもパッと見は明るく振る舞い続けていた彼のような人が、そしてそんな人のパートナーとなって支え続けた女性の方が、時代の波に翻弄されつづけるのは、なんだかやりきれないな。

...うーむ。




堀江和真

 こんにちは。堀江和真です。ボクは絵を描いたり、作品をつくりながら、毎日を過ごしています。このブログでは、そんな日々で感じた事や起こったことを、のんびり綴っています。

 さて、先日、久しぶりでハードな肉体労働があった。横浜BankARTの運営する国道16号沿いの半屋外にある「R16スタジオ」の撤退作業である。ここは日夜アーティストたちの作品を制作をする
場と機能していたのだが、建造物(旧鉄道の高架下)の老朽化に伴い、この度、撤退が決まった。

 ここは、去年の夏、友人作家がR16スタジオから出て引っ越しをする際も作業を手伝っており、そのときも結構、汗みどろになって作業したのが記憶に新しい。

 そして今回はBankARTのスタッフから頼まれて、スペースの壁や床を取り壊し整理する仕事をやってきた。

 インパクトと、ノコギリ、バール、ハンマーを使っての、けっこうハードな作業だった。クギやネジが木材から飛び出しているのをドンドン運ぶこともあって、安全靴はかかせない。木材でできた高い壁をいっきに倒したり、バールやハンマーをみんなで思い切り振り回したりでけっこうスリリングな思いをしながら身体を動かすという体験であった。

 いやー、疲れた。一番疲れたのは、足裏(笑)。安全靴は重いので、これに足がついて行かず...。

 ボクは2日間だけの手伝いだったけど、これだけで結構くたびれた。

 でも、こんなときに、良いと思うのは、一緒に肉体労働をした人との交流かな?お互いけっこう辛いから、なんとなく親しく話すようになる気がする。正直、ハードな肉体労働は、楽しくはないけど、そこに何か新しい交流があるかもしれないと思えば、そこに出向いてみるのも吉なのかなと思う。今回もまぁ、そういう意味では楽しかったかな。

 とはいえ、この撤退は急に決まってしまったことなので、ここを拠点に制作をしていたアーティストにとっては、寝耳に水というわけで、そのショックも相当なものであったであろうと推測する。行政との微妙なバランスで立ち上がることの多い、日本の現代のアートシーンのめちくちゃさに立ち会ったような気分にもなった。




堀江和真