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台風とスタジオ

2017年08月09日
 こんにちは。堀江和真です。先日個展が終わった。のんびりとした良い展示だったなぁと思う。半面、のんびりせざるを得ない人気のない作家の展覧会だったとも言える。何とか作品を観てもらいたいと思うけど、なかなかご来場いただけない。とはいえ、はじめて企画でやらせてもらった個展。うれしかった。またやってみないか?ともおっしゃっていただき、少しでも信頼を勝ち取ることができたのかな?とも思う。非常に歩みの遅いボクである。一歩一歩というより赤ちゃんのよちよち歩きの一歩という感は否めないが、それでも少しずつ少しずつ、努力しよう。

 さて、今回は個展の話をするべきなんだろうけど、ちょっと違う話。台風のときって大体、なぜかスタジオに行って絵を描いてるって話。
 
 ボクは最近よく台風のときとかって大体スタジオにいる。昔はどうだったか?っていうとよく温泉に行ってた。その前はよく動物園に行ってた。なんでだかわからないけれど、台風の日の行動はけっこう単純になる。

 ボクのスタジオは相模原にあるもともとはミシンかなんかの工場だった場所にある。鉄筋で窓が少ないから夏はとにかく暑い。そして、冬はとにかく寒い。エアコンはない。扇風機とストーブでしのぐ。そして台風の日は大抵、雨の音以外はなにもしない。大体誰も来ない。なんだかとても静かな気分になる。そして大抵は作品づくりはあまりはかどらない。けど、台風が来るって聞くとなぜかスタジオに行きたくなる。

 先日も台風が来るってニュースがあって、ボクはスタジオに行った。この日はなんとなく不発に終わったけれど、やっぱりなんともいえず不思議な気分にはなれた。自分は一人きりで、これからも一人きりっていう気分に浸れる。実際はそんなこと全然ないんだけど。




堀江和真