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森の展示

2016年09月16日
 いやはや、9月は今のところぱっとしない天気が続いている。カンカン照りの残暑っていうのもどうかと思うけど、雨つづきで、また台風とかって言われるとちょっとなぁって思う。

 とくに今週末と月曜日は勘弁してほしいと思っている。というのは今、屋外のそれも森で作品を作っていて、その仕上げを今週末に……。オープニングを月曜日にすることになっているからだ。何とかならないかなぁと思っている。
9月になってからは韓国から2名、ドイツから1名の作家がゲスト作家として参加している。3人とも百戦錬磨の作家さんであっという間に森の中で存在感のある作品をつくっている。すごいなぁ~と思ってみている。拙い英語で少しだけ話すもボクってやつは照れてしまってろくに何も伝えられない。なんともはやという感じ。
 
 とにかく森での展示がそろそりはじまります。このホームページをみているのは、とてもとても僅かな人だけだと思うのだけれど、詳細を書いていおきます。是非興味のある方は見にきていただたらと思っています。よろしくお願いします。

 
 

 
 横浜の森美術展9
 会期 2016年9月19日(祝月)~2016年10月23日まで
 会場 横浜動物の森公園予定地
 主催 GROUP 創造の森と声
 助成 横浜市地域文化サポート事業ヨコハマアートサイト2016
 後援 横浜市環境創造局

 参加作家 ASADA,石黒和夫、岡典明、木賀陽子、近田明奈、堀江和真
      吉川陽一郎、Kang,HeeJoon、Ri,EungWoo、TomasMay


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                     堀江和真
 

旅行

2016年09月14日
 ……少し久しぶりで、ブログを更新します。

 先日、弟と旅行に行ってきました。弟は旅行が好きな男なので、年に何度も愛車に乗って、さまざまな所に行っているのですが、ボクはといえば、普段の生活圏からあまり遠くには出ない傾向があるので、今回の旅行も2年か3年ぶりとなります。……といっても自発的なものではなく弟の旅行に便乗していろいろなものを観ようという他力本願なところが強い旅行の動機となりました。しかしよくできた弟なので、ボクの希望を細かく聞いてくれ、結局はボクの行きたいところにどんどん連れていってくれました。

 山形市で行われている山形ビエンナーレ、福島の友人の住む郡山、妖怪の故郷としてしられる遠野など、わがままを行って連れていってもらえました。
 一か所だけ兄弟で共通で行きたかった場所があって、それは陸前高田にある民宿志田というところです。
 ボクたち兄弟は過去に一度だけこの民宿にきたことがありました。それはまだ小学生のころ、両親とあと仲良しにしていた母の友達の家族で、この民宿に泊まりにいきました。まだ多感だったというのもあったと思うのですが、そこで出た夕飯が衝撃的で、大量の殻付きのウニとマンボウのお刺身、イカを焼いたのなど、とても食べきれる量ではなく、そのおいしさに世界がひっくり返る思いがしたものです。いまでも、その友人家族と我が家では話題いなるほどで、もう一度行ってみたいと兄弟で思っていたのです。
 東北の大震災があったときに、陸前高田は大きな被害を受けました。ボクはあの民宿は無事なのかと思い、インターネットに調べ、その無事を確認し、胸をなでおろしたのを覚えています。一度きりの宿泊でこれほど覚えているところは、正直ここだけです。
 さて、そんなわけで旅行の4日目に、念願の民宿志田に行きました。ちょっとみた感じでは震災のつめあとも感じられず、なんとなくホッとして入りました。おぼろげに覚えていた民宿のおじさん、おばさんもすごく陽気で親切だった。あのころ、民宿の中で同じ歳くらいだった子どもは、成長し、お母さんになって、その子どもたちが元気に遊んでいた(これは確認したわけじゃないから推測だけど)。
 兄弟二人でのんびり過ごし、待望の夕飯の時間。この日は毛ガニをふんだんに使った料理で、すごくおいしかった。なんとか完食はできたものの、もう本当におなかいっぱいで大満足だった。夕飯の席では、陸前高田の復興のための工事をしているおじさんたちと隣だった。民宿のおじさんは震災後はこの手の人たちがよく泊まりにきてくれるといっていた。そして今では家族のようなものだといっていた。今は海沿いに津波よけの堤防をつくっているのだという。
 そのときおじさんの話していたことが印象的だった。話は大体こんな感じだった。自分は過去に大きな津波を昭和のころに二度経験している。だから津波のおそろしさは知っているし、また漁師をやっていれば避けられない現実だと知っている。それはここに住む古い住民みんなも知っている。だから、堤防などなくても自分の船と住民の逃げるべき場所はわかっている。堤防ができることで逆に船を沖に出し逃がすことや逃げ遅れたときに陸にあがる手段がなくなり、亡くなる方も今後出るであろうということだった。
 ボクはこれを聞いて復興のありかたというか、そういうものが、よくわからなくなった。しかし、復興の工事をしてくれている人たちなしには、民宿の活性化はなかっただろうし、今ではその人たちとのつながりがおじさんにとっては家族と同じというほどになったのだ。
 津波を防ぐための堤防は普通にみたら、まっとうな対策だ。でもこれは地元の人たちにとっては大きな障害となりうる。矛盾だ。
 しかし、これをつくる人たちのたくましい姿、存在は、地域にお金を落とすのも相まって活気となる。
 
 なんだか、ボクは考えさせられてしまった。シンプルに考えればシンプルなことだけど、複雑に考えると複雑なことだ。でも、だから世の中はおもしろいのだとも思った。
 
 民宿からの帰り道。いつまでも手を振り続けてくれるおじさんを眺めながらまた来ようと、兄弟で思った。

 今回は全然、美術じゃない(笑)。っていうか美術じゃないことをどんどん書きたいんだけど、いっつもそればかり考えてるから、なかなか書けない。これからはどんどん美術じゃないことも考えよう♪
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                   堀江和真