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屋外作品

2016年05月20日
 昨年の3月に音楽家の桑原さんのお宅のテラスに作品を描かせてもらってから、少しずつ屋外での展示に興味を持つようになってきた。その年の秋には、創造の森展という森の中での展覧会を知人の紹介で見に行かせてもらい、すごくおもしろそうって感動し、その場で次回の参加を希望した。この展覧会の特徴はアトリエなどでつくった作品を持ち込み設置するようなことはしないで、森で作品を作るってことにある。普段の展示っていうのは大体ホワイトキューブの四角い部屋で完成された作品をこれぞアートって感じで配置するわけなんだけど、森っていう場所はまず地面が平らじゃない。天井は木の枝や葉、もっと上は空。風はふくし、虫や小動物も飛び交う。そこで自分の作品を最大限、そこにある条件をつかってつくる。すごくおもしろい。ボクは小さいころは割と、雑木林とか野原やなんかで秘密の基地をつくって遊んでいたんだけれど、そういうのを思い出す。すごくおもしろいと思う。アトリエでの制作もすごくエキサイティングだけど、また違った感覚があると思うし、そこで得られることも多いと思う。
 
 「それで、良い作品をつくれるの?」と聞かれたら、正直むずかしいだろうっていうのがボクの答えだ。けれど、今まで培ってきたものと新しい経験やチャレンジをしてみるってことに価値があるし、鑑賞者の方にもそれが伝われば、完全な自己満足の範囲の逸脱は可能になると思う。

 まぁ、のんびり、こつこつとやっていきたいって思っている。創造の森展は今年で20年。節目の年というのもあって海外からもアーティストがやってくる。これから、制作、めっちゃくちゃ楽しみっ。

 写真は最近再塗装してきた桑原邸テラス。

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                        堀江和真